式見の海が大好きだった

■聞こえる音

ゆるやかに寄せる波の音

遠くを走る船のエンジン音

自由に舞う鳥の鳴き声
耳元をかすめる風の音



■見えるもの

海の彼方に浮かぶ太陽
何百年も昔からここに在るんだろう岩

向こうに浮かぶ島、灯台

丸い水平線




この場所に来ると僕は、「本当の僕と2人きりになる」




あの頃は子供過ぎて分からなかった、僕がこの海を求める理由が、やっと分かった気がする。