海辺のカフカ

昨日CDのマスタリングのために西国分寺へと向かう電車の中で、村上春樹の「海辺のカフカ」を読み終えた。

やはり読書は電車の中に限る。ゴットンゴットンザワザワザワという臨場感あるバックミュージックが物語を一層盛り上げるのだ。


これで村上春樹の小説を読み終えるのは何冊目になるのだろうか。

ねじまき鳥クロニクル」、「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」、「ノルウェイの森」、「スプートニクの恋人」、デビューからの3部作、「羊をめぐる冒険」、「ダンス・ダンス・ダンス」、その他短編集などかなりのタイトルを読破してきた。


でも今回も相変わらず、村上春樹がこの「海辺のカフカ」を通して何を言いたかったのかさっぱり分からなかった(>_<)そこに意味はあるの?ねぇ春樹さん。


宮崎駿に得てして似ている部分があると思う。しかし宮崎駿の方がまだテーマが分かりやすい。

宮崎駿が日常を逸脱した「宮崎駿ワールド」を僕らに提供するのに対し、村上春樹は日常に隣接する「日常とよく似た不思議な世界」を僕らに提供するからだ。変な世界がやけに身近過ぎてテーマが分かりにくいのかも知れない。


でも面白い。


たびたびグッと来る。

グッ!!


僕は村上春樹の物語のほとんどの主人公の「僕」に共感する。


村上春樹の物語の主人公はいつも「解決することのない孤独」を抱えているように思う。口癖は「よく分からないな」だ。



おれじゃん!



何だか僕が言葉でうまく表現出来ないことを村上春樹はものの見事に表現してくれる。


どんな人なのだろう、村上春樹

うちの親父と同じくらいの年齢だ。


会ってみたいなぁ。


村上春樹の小説には「喪失感・どうにもならないことへの虚無感・孤独感・性欲・井戸・記憶・不在」など全体を通して共通する部分が多々ある。

多分そこにテーマが隠されているのだろう。

奥深いぜ。


まだ何冊か読んでいないタイトルがあるので近い将来、ぜひ読破したい。


そして村上春樹が好きな人といろいろ語りたいなぁ。