ジャックと豆の木

ジェットのブログ(http://blog.livedoor.jp/jetting514/tb.cgi/28141693)に触発されて僕は本屋へ走った。

ジャックと豆の木」をもう一度、この大人になった感性で再読するためだ!


昔話には理不尽かつ不可解な内容のものが多い。

あの頃、まだ幼さ残るあの頃は気が付かなかったのだが、我々の常識とあまりにかけ離れた世界がそこには存在し、それを「良し」とする慣わしがあるのだ。

悪しき慣習だ!許さん!


・・・読んで来ました。「ジャックと豆の木」。児童書のところにたくさんその類の本が並んでいて、そこらのみすぼらしい子供に混じって僕も立ち読みをしました。それは驚きと悲しみと憤りの連続でした。



<<作品の概要>>

昔、ジャックという少年が母親と2人で暮らしていた。

生活の収入源は「雌牛」のミルク。しかしもう年老いてしまったため、ジャックが街へ雌牛を金貨へ交換してもらいに行くことに。既に嫌な予感がする。

ジャック、街へ行く途中で怪しい老人に出会う。老人曰く「この豆は天まで伸びる不思議な豆じゃ。牛と交換してやろう。」とのこと。愚かなジャックはえらく喜んで交換してしまう。あまりに浅はか。親の教育方法に疑問。

豆を持ち帰ったジャックを見て母親は嘆き悲しむ。そして豆を外に投げる。
そりゃ嘆く。でもちゃんと叱れよ、お宅のバカ息子を。

翌朝、ジャックが目を覚ますと、なんと豆の木は天まで伸びていた!!
マジか。。。成長早すぎ。ただ外に捨てただけだぜ。
って言うか、あの怪しい老人は一体何者??ジャックを「騙した」わけではなかったのか??

頭の悪い息子は手放しに喜び1人天界へ。無謀。

天界には1件の家があり、ジャックはドアを叩いてこう言う。

「何か食べるものを下さい。」

What's??

どんだけだよ、このバカ息子。人様の家に押し入って一言目がそれかい。

でもそこのおばさんは言う。「うちの亭主は人間が大嫌いでね。今は留守だけど、帰って来たらひどい目にあわされるよ。」

・・・じゃあ、このおばさんは人間ではないのか??

バカ息子はそれでも強引に食べ物を求めたため、おばさんは渋々家へ入れてご飯を食べさせることに。

そしてご飯を食べるジャック。

その時!!

どすんどすん!!

亭主が帰ってきた!!なんと亭主は人食い鬼だった!!


鬼かい!!


おばさんは気を利かせて暖炉の中へジャックを隠す。

鬼は言う。「なんだか人間の匂いがするな。」

おばさん「昨日食べた子供の匂いがまだ残っているんですよ。」



what's??



こいつは下界の子供を食ってんのか??
この世界のどこか違うところにも豆の木的な橋渡し場所が??

はっ!!

もしや、あの老人は人身売買のブローカー??


・・・このシーンもおばさんの気の利いた計らいで免れる。

この作品における、このおばさんのポジションがよく見えない。

金貨を数え始める鬼。テーブルの上では竪琴が自動的に音楽を奏でる。うーむ、メルヘン。
そして鬼は眠りにつく。

ここからジャックのバカ息子っぷりが全快に!!

まず奴は、机の上の金貨と竪琴を盗もうとする!

しかし、竪琴が「ご主人様ご主人様」と騒ぎ出す!

目を覚ます鬼!

猛然と逃げるジャック!

豆を伝いスルスルと下界へ!

怒涛のごとく追いかける鬼!

下界へ辿り着いたジャックは言う。「母さん斧をちょうだい!」
斧を受け取ったジャックは豆の木を切り倒し始める!

うわぁ、危ない!!

どしーん!!

鬼死ぬ。

大喜びのジャックと母親。


この子供にこの母親ありか。。。


そしてジャックはかわいいお嫁さんをもらい、幸せに暮らしましたとさ。




・・・とさ。じゃねぇ!!


彼がやっていることは窃盗&殺人です!しかも母親もほとんど共犯同然。


半端ねぇよ、ジャックと豆の木


こんな話に昔は何の疑問も抱かなかったものだ。

子供の心って本当に美しいなぁ。

母さん、僕はいつからこんな汚い大人になってしまったのだろう。。。


ついでに「かちかち山」や「さるかに合戦」、「おむすびころりん」や「一休さん」なども読んで来た。
突っ込みどころ満載!!

ちょっと自分の中でブームになりそうな予感。

ささやかな生きがいをありがとう、ジェット。本によって話は微妙に違うようだね。