頑張っているのか、いないのか

今日、晩御飯がてら行った千葉の某家庭料理居酒屋で偶然隣に座ったとあるおじさんから「東京で活動していないと、頑張っているとは言えない」的なことを言われた。(要約するとそうなる。)

決して嫌味に言われたわけではなく、熱い応援メッセージと共に言われた言葉だ。



そのおじさんがどんな人で何の仕事をしている人なのか、ほとんど分からなかったが真剣に話してくれたので真剣に聞いた。


でも最終的に、気に入った!応援する!って言って、CDも買ってくれたし、都内のライブにも来てくれると言う。

素敵なオジサマだ。



しかし、そういう人に僕の活動を説明するのは難しいなぁって思った。

千葉でくすぶっているようにしか見えないようだ。



うーん、難しいなぁ。

何を持って人は「頑張っている」と言えるのだろうか。

僕は頑張ってはいないのだろうか。

千葉で活動していることは頑張っていないということ?

うーん、それは違うような気も。

でも、生活の土台が千葉にあって、居心地がいいのは事実。

応援してくれる人が千葉にたくさんいて、活動しやすいのも事実。



そして、たまたま大学が千葉だったのも事実。



そら、東京の大学に行っていたら、わざわざ千葉には住んでいない。


でも僕は都内でどこかのプロダクションに拾われるために必死に就職活動するのもいいが、運命のいたずらでやって来た千葉で目の前の人たちのために歌い、実体を持った着実な活動をして行く方が好きだなぁ。

光っていれば、プロダクションにしてもチャンスにしても向こうからやって来ると思う。


それが、「ぬるま湯」と言われたらそうなのかも知れないが、実際そんなにぬるくも無い。

都内でバリバリやっている人から見たら、千葉には魅力が無いし、チャンスもないのだろう。
本気で売れたいなら、東京に出ろと言うわけだ。

うーむ。


言っていることは分かるが、僕は今、全てを捨てて都内に出る「理由が見当たらない。」
理由があって、意味があれば出る。そういう気持ちはある。



って、「意味」を求めてるあたりがぬるいのかな。(笑)



しかしね、生き方がいろいろある中で、僕が数年前に選んだ生き方は「最もリスキーな生き方」だったと思う。

普通に就職活動をして企業に入れば、今より遥かに多いお金を所持して、結婚して、子供が出来たりして、順風満帆な生活をしている可能性が高い。

お金が全てじゃないが、今の僕の生き方は、いくつかあった生き方の中でどう考えても最もお金にならない生き方だ。(笑)諦めたものはいろいろあるが、そのひとつが「お金」だ。


まぁ、売れたらどーんとね。(笑)どーん。







夢はお金じゃ買えないよ。


お金で買えた夢は夢ではないのだ。







まぁ、そういわけでこの現状をぬるま湯と言われると悩みどころでもある。




音楽活動をしていく中で、業界の人を初め、いろーんな人と出会いお話を聞いて来たが、誰1人として「売れる方法」を知っている人はいなかった。


売れる方法。


実はそんなものは無いのだ。


売れるための作戦は結構あるが、それには莫大な費用が必要であり、組織が必要となる。


それでも売れないものは売れない。



結局は中身なのである。



そして売れるとき、「風が吹く」のである。




しかしさ、この数年で応援してくださる人が劇的に増えた。

年齢層の高い部分で劇的に増えた。


それはプレッシャーでもある。


「この人たちに応援されていて売れなきゃ、やっぱり松尾に才能は無かった」と言われそうなくらい素晴らしい方々が応援してくださっている。


この前某大学の某学長から(笑)、「一体いつになったら売れるんだ」と聞かれたとき、「あぁ、そうだなぁ、何でこの人から応援されているのに、僕は売れないんだろう」って真剣に考えてしまった。(笑)



理屈じゃねぇんだなぁ、これが。

まつを。