孤独

心のボトルに水を注ぐ

生きることとは水を注ぐこと




あの日、あの時、あの人を失い、何かを見失い、ボトルに開いた穴

初めは些細なほころびだったのに

月日がそれを我がもの顔で広げて行く

実感は後から付いてくる



注いでも注いでも、穴から無機質に抜け出て行く水を見ながら

これが「孤独」なのかとうなづいた





きっとこいつは不可逆変化

2度とは埋めることのできない穴

新しい何かがそれを修復しようとも、それは別問題

「次元」が違う





今求められるのは注ぐ水の速さ

孤独を惑わすスピード




僕は注いでいる

誰にも負けないような

孤独を感じないようなスピードで





生きることとは水を注ぐこと